花火の色のお話
今回は花火についてのお話です。
花火に火をつけると、様々な色の炎を出してとてもキレイですね。
私たちが日常よく見る炎はオレンジ色や青色ですが、
花火の炎の中には、赤や緑、紫といったものもあります。
花火の色の正体
この炎の色には、「炎色反応(えんしょくはんのう)」という現象が関わっています。
炎色反応とは、ある金属イオンを炎の中に入れると、炎が決まった色に色づく現象です。
たとえば、銅イオンを炎の中に入れると、炎は青色になります。
炎色反応をおこす金属は他にもいくつかあり、主なものとして、
ストロンチウム(赤)、ナトリウム(黄)、バリウム(緑)、カリウム(紫)などが挙げられます。
実験してみよう
ナトリウムによる黄色の炎色反応は、自宅でも簡単に実験することができます。
用意する物は、食塩少々、水少々、金属製のスプーン、ガスコンロだけです。
まず、食塩を水に溶かして、食塩水を作ります。
量はしょうゆ皿一杯程度で十分です。
その食塩水をスプーンの先につけて、ガスの炎の中に入れてみましょう。
このとき、軍手や鍋つかみを使うか、数秒で炎から取り出すなどして、
やけどをしないように注意してくださいね。
スプーンのまわりで、青かった炎が黄色くなるはずです。
ナトリウムは、身近な食塩に含まれているので、こんな手軽に実験ができるのです。
お味噌汁がふきこぼれたときに炎が黄色くなるのも同じ原理です。
まとめ
さて、花火では、光らせたい色の炎を出す金属を火薬とうまく配合して作られています。
そして火薬が燃えると、金属が熱せられて、炎が色づくのです。
この炎色反応のお話を思い出しながら、花火を見ると、
今までとは違った角度から花火を楽しめるのではないでしょうか?
このお話は、2011/07に CAST@NET で配信されました