サイエンスウォークラリーとは

駒場キャンパスの中を歩き回りながら、みなさんに科学に関する不思議を見つけてもらう企画です。
ここでは、各チェックポイントに置かれた説明文と、シールを貼ることで見ることができた動画をまとめて掲載しています。
下の地図のマークをクリックして説明文を見てみましょう!

いちょう ステージ 正門広場 グランド フェスティバル ステージ アドバンスト リサーチ ラボラトリー 18号館 9号館 5号館 3号館 駒場国際 教育研究棟 7号館 10号館 8号館 1号館 21 KOMCEE West 21 KOMCEE East 101号館 13号館 11号館 900番講堂 駒場博物館 新学生会館 学生会館

影のヒーロー!?

僕たちを雷から守ってくれる、「避雷針」を見つけよう!
建物の上に写真のような針が立てられているのを見たことがあるでしょうか。実は、この針は雷から私たちを守ってくれているのです。雷は出来るだけ高いところに落ちようとします。雷は木に落ちやすいので木の近くにいると危ない、という話を聞いたことはあるでしょうか。人間も同じで、何もないところに人間が立っていると雷は人間に落ちようとします。そこで、建物の上に避雷針を立てることで雷は避雷針に落ちやすくなり、周りにいる人を守ることができる、というわけです。もちろん、避雷針があるからといって絶対ではないので、雷の時は出来るだけ屋内にいるようにしましょうね。

支えてくれるトラス構造

建物を支える三角形を見つけよう!
みなさんは、割り箸のような棒を”壊してください”と言われたらどのようにしますか?様々な方法の中でも、”折る”と考える方が多いのではないでしょうか。それでは、棒に沿った向きに押したり引っ張ったりするとどうでしょうか。なかなか難しそうです。それは、棒は棒自身に沿った向きの力には強く、壊れにくいからです。 ここで紹介しているのは、柱と柱のつなぎ目が自由に回るようにすることで、柱が得意な方向の向きに力はかかるけれど、苦手な”折れる”方向には力が働かないようにしている「トラス構造」というものです。 また、「トラス構造」は三角形をしています。それは、つなぎ目が自由に回るようになっている分、形が変わらないようにするためです。 今回見つけてもらった「トラス構造」は地震の揺れに備えるためのものです。縦向きや横向きなど様々な方向から力が加わりますが、この「トラス構造」によって建物を支える役割をしています。 さて、少しでも興味を持ってくれた方や本当に三角形だと形が変わらないのかなと思った方は、ぜひ7号館4階の761教室で模型を手に取ってみてください!

風を使って電気をつくる!

めずらしい形の風力発電機を見つけよう!
あそこに魚のような形をした機械があるのが見えます。おしゃれな置物…ではありません!実はこれは風の力でプロペラを回して電気を作り出す風力発電機なのです。尾びれのように見える部品を使って風の向きに合わせて体の向きを変え、いつでも効率よく風を捉えることができます。また、よく見てみるとプロペラの部分には細い溝がたくさん入っています。これはプロペラが回す時の騒音を抑えるための技術で、獲物に静かに近づくことができるフクロウの羽根からヒントを得て作られました。いろいろな工夫を使って上手に電気を作る風力発電機を、ぜひ見てみてください!

イチョウ

このような黄色い葉をつけた木を見つけよう!
秋になると緑色だった葉が赤や黄色に色づいてくるものがあります。 このことを「紅葉」や「黄葉」と言います。 それではどうしてこのように色づくのでしょうか。 葉の中には「色素」というものがあり、これによって色々な色に見えています。 春や夏の間に緑色に見えるのは「クロロフィル」という緑色の色素が多くあるためです。 しかし、「クロロフィル」に圧倒されてあまり目立たないのでその存在に気づきませんが、緑色に見えている間にも実は「カロチノイド」という黄色の色素がひっそりといます。 それが、秋になり涼しくなってくるなどの条件が揃うと「クロロフィル」はだんだんと減っていき、「カロチノイド」が目立ってきます。 それによって黄色く色づいて見えるようになるのです。 しかし、中には赤くなるものもあります。そういったものは葉が落ちる前に赤色の色素が作られて、その量が緑や黄色の色素よりも多くなるからです。 今回見つけてもらったものは「イチョウ」と言い、秋になると黄色い葉で私たちを魅了してくれます。

太陽光でエコに発電!

環境に優しい太陽光発電で使う太陽光パネルを見つけよう!
太陽光発電。この言葉を聞いたことのある方は多くいることでしょう。省エネが叫ばれる今日この頃、一軒家の屋根に乗っているソーラーパネルを見かけることも多くなってきました。太陽光発電は、ソーラーパネルに太陽光が当たることによって発電をするというものです。発電は天気に左右され、また、日中しか発電することはできません。しかし、二酸化炭素を排出しないことや、発電するために使うお金が少なくて済むというメリットもあります。 ところで、この屋根の上に載っているソーラーパネルについて、何か気づくことはあるでしょうか。パネルは斜めに傾いていて、時計台のある1号館の方に向いています。実は、1号館の方向が南なのです。太陽は東から昇り、南の空を移動して西に沈みます。よって、ソーラーパネルは、お昼頃の太陽がある方向に向かって置かれているということになります。それでは、ソーラーパネルが傾いているのは何故なのでしょうか。関東周辺では太陽は真上にくることはなく、太陽光は必ず地面に対して斜めに降り注ぎます。よって、その太陽光が来る向きに合わせてパネルの傾きが決められています。このようにソーラーパネルを設置することで、効率よく発電をすることができるのです。

実はカラフル!?白色のライト

遠くから見ると白く見えるけど実は違う?不思議なライトを探してみよう!
白色に見えるこのライト。近くで見てみると、白色のライトではなく、赤・緑・青の3色のライトが並んでいることがわかります。白色ではなく赤緑青の3色のライトなのに白色に見えるのはなぜでしょう。赤緑青の色を遠くから見ると、3色が混ざって白色に見えるのです。 この3色を「光の三原色」とよびます。なぜ、赤緑青の3色なのでしょうか。実は、白い光というのはいろんな色全てが混ざった色なのです。しかし、人間は赤緑青の3色しか見ることができません。なので、赤緑青の3色が混ざると人間には白色に見えるのです。この3色を組み合わせることで白色の他にもどんな色に見える光も作ることができます。そのため、テレビの画面などにも使われているのです。

強いぞ!アーチ構造

どうして橋はくずれないの?「アーチ構造 」を探してみよう!
橋の形を思い浮かべて見てください。 みなさんはどんな形を思い浮かべますか? 多くの人は曲がった形の橋を思い浮かべると思います。 この形はアーチ構造と呼ばれています。 では、どうして橋はこんな形をしているのでしょうか。橋の上に重たいものを乗せることを考えてみましょう。まっすぐな橋だと乗せたところだけに力がかかって、簡単に崩れてしまいます。しかし、アーチ構造の橋だとどうでしょうか。周りのところにも力がかかります。そのため、アーチ構造の橋は簡単には崩れません。一人で重たいものを支えるよりも、みんなで重たいものを支える方が楽ですよね! 実は、このアーチ構造がこの一号館の正面入り口にも使われています。ぜひ見に行ってみましょう!

ケヤキ

紅葉した落ち葉の中から、枝がついているものを見つけよう!
紅葉.  ここにくるまでにも、色づいた銀杏並木を通ってきたことと思います。紅葉している葉をコレクションしてみたら面白そう。そういっていろいろ集めてみました。カエデの葉は赤くて手みたいな形、イチョウの葉は黄色くて扇子みたいな形。葉っぱをコレクションしていたら、、葉っぱと一緒に枝まで落ちている変な木を見つけました。どうやら「ケヤキ」は葉っぱと一緒に枝も落としてしまっているようです。ふつう、どんな木もがんばって育てた枝を落とすことはしません。葉は落としても、枝は来年も再来年もずっと成長し続け、やがて太い幹へと変わっていくのです。なら、どうしてケヤキは枝も落としてしまうのでしょうか。その秘密に迫るために、落ちているケヤキの枝をよく観察してみましょう。近づいてよーくみてみると…枝に小さなつぶつぶがついていました!このつぶつぶ、なんとケヤキの実なのです‼︎ケヤキは、実をより遠くへ飛ばすために、実が小さくなっているだけでなく、実がついた枝は細く育つようになっています。ケヤキが持つ知られざる不思議。ばっちり歩いて体験できましたか?