このブースでは、科学の力を使って鑑定をしていきます。鑑定とは、宝石や絵などを見て、それが本物かどうか、どのくらい貴重なものなのかを判断することです。
人が目で見たり手で触ったりしても価値がどのくらいかわからないとき、どうやって鑑定したらいいでしょうか?そんな時こそ科学の出番です。科学の知識や方法を使い、正確に、くわしく鑑定して価値を見抜きましょう!
鑑定をするには違いを見分けなければいけません。科学をうまく利用すると、そっくりなものでも違いを見分けることができます。このコラムでは「ものの違い」の見方を少し変えて、同じものから違いが生まれるふしぎな現象を紹介します。違いが生まれる理由を科学の力を使って説明してみましょう。
下の画像に写っているのは、青磁という磁器(粘土を高い温度で焼いて固めた器)です。この器は青緑色をしています。磁器は「うわぐすり」というものを表面にかけてから焼くのですが、この器が青緑色なのはうわぐすりの中に入っている鉄が緑色だからです。
しかし同じ土と同じうわぐすりを使っても、焼き方を変えただけでこの磁器は黄色になってしまいます。なぜでしょう?この違いは「酸化還元反応」で説明できます。ここではざっくりと説明するので、興味のある方はぜひくわしく調べてみてください。
うわぐすりの中に入っている鉄はイオンというものになっています。鉄のイオンには2種類あり、それらは酸化と還元という反応によって移り変わります。 実は、この色の違いは焼くときにどちらの反応を起こすかによって生じていました。酸素がたくさんある環境で焼くと、鉄イオンは「酸化」されて、器は黄色に焼きあがります。逆に、酸素が少ない環境で焼いて「還元」すると、器は青緑色に焼きあがります。鉄という同じものでも、まったく違う色になってしまうんですね。このように、同じ材料から見た目の違うものができてしまうふしぎも、科学を使って説明できました。みなさんも身近な「ものの違い」について、科学の力を使って見分けたり、説明したりしてみてください。
実は、この色の違いは焼くときにどちらの反応を起こすかによって生じていました。酸素がたくさんある環境で焼くと、鉄イオンは「酸化」されて、器は黄色に焼きあがります。逆に、酸素が少ない環境で焼いて「還元」すると、器は青緑色に焼きあがります。鉄という同じものでも、まったく違う色になってしまうんですね。このように、同じ材料から見た目の違うものができてしまうふしぎも、科学を使って説明できました。みなさんも身近な「ものの違い」について、科学の力を使って見分けたり、説明したりしてみてください。