コラム糸を観察してみよう!
糸を観察してみよう!
身の回りの糸の性質
洋服をはじめ、私たちの身の回りには糸から作られるものがたくさんあります。糸は、その材料によって手触りや性質が大きく変わります。ここでは身近な材料のうち代表的なものとして絹、綿、ウールついてご紹介します。絹(シルク)はカイコのまゆからとった生糸を加工して作られます。生糸の状態ではフィブロインというタンパク質でできた二本の細い糸がセリシンというタンパク質に包まれているのですが、ここから外側のセリシンをとってなくしたものが絹糸です。フィブロインだけになった繊維の断面は三角形に近い形をしているという特徴があります。
綿は、綿花という植物の種を包んでいる綿毛から作られます。綿の糸を切って拡大してみると、内側に穴が開いていてマカロニをつぶしたような見た目になっています。この穴の中には空気が入っていて、空気には熱を伝えにくいという特徴があります。このため、綿でできた衣服には保温性があります。ウールの糸はヒツジの毛からできていて、糸の表面がうろこのようなものでおおわれているという特徴があります。実は、人間の髪の毛も、拡大してみるとうろこのようになっているんですよ。
断面あてクイズ
さて、ここでクイズです。下の3枚の写真は、生糸、綿、ウールの断面図です。それぞれどの糸の断面でしょう?上で説明した内容をもとに考えてみてください!答えは下部にあります。
解答
解答を見る
左から、綿、ウール、生糸でした!
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